「傷にトウガラシ!?」

私が受けた宣教師訓練の中で「未開地での医療」という項目がありました。これは、通常の医療設備がないアフリカや南米の奥地、アジアの奥地などで働く時に必要な知識となります。
韓国は当然のことながら発展途上国ではないので、ほとんどは市販の医薬品ないし、病院に行けば事が足りるわけです。しかし、多くの人々に忘れられた自然療法が、実は非常に体によいことが分かっているのです。簡単にご紹介します。

◎トウガラシ
漢方薬や、民間療法でもよく使われる材料ですが、実は傷口にもよろしいということはあまり知られていません。勿論、混ぜ物なしの純粋な粉のトウガラシがベストです。

知人のアメリカ人宣教師が、ドイツ製の鋭利なナイフで左人差し指の爪を含めた上部5mmくらいを切り落してしまいました。彼はすぐにその取れた指先をくっつけて、その上にトウガラシの粉をふりかけてガーゼと包帯を巻いてプレッシャーをかけました。しばらくして血が止まり、手が熱くなってきた頃、痛みがなくなったというのです。彼は翌日、遠いところにある病院に行き、傷口を見せたところ「君が何をしたかわからないが、手術して縫ってもこの場合は傷口がぐちゃぐちゃになり、うまくつかないんだ。幸い傷口はくっついている。そのままにしておきなさい。」と消毒だけされて帰ったそうです。

トウガラシには血行をよくする働きがあり、傷口付近の血行がよくなりそれにより、傷口がより早く閉じたということです。また痛み止めの作用もあり、神経間のシナプスに働きかけて痛みを麻痺させる効果があるそうです。ですから、決して痛みが増すということはありません。

実は数日前、自分の手で検証することができました(笑)。朝、妻と話しながら食器を片付けていたところ、台所用品(日本によくあるもので真ん中に刃がついている四角いやつ、キュウリとか人参を薄くスライスする道具)で左薬指上部を深く切ってしまいました。
手首から血が滴り落ちるほど出血していたのですが、「それっ!」と、トウガラシをふりかけティッシュで上からプレッシャーをかけました。すると血はすぐに止まり、先ほどまで半分とれかかっていた指の先っぽは、元の場所に収まっていました。そして、数分で左手が熱くなり、痛みが消えていったのでした。
これで大丈夫と思っていた昨日の登山で、バランスを失い岩に手をついた際、傷口が開いてしまいました(あぁ~、血が・・・)。流れる血を見て、登山中の韓国の方々が「アイゴ~!」と口々に言ってました。
皆さんはトウガラシを使っても、その後病院へ必ず行くことをオススメします♪